よしたに歯科医院

医療の限界

Date
2007-08-02 (木)
Category
院長コラム

医療の限界」を読みました。
虎ノ門病院泌尿器科部長の小松秀樹先生の著書です
前著のタイトルにもなった「立ち去り型サボタージュ」という言葉に示されるように、医療者が疲弊し現場から去りつつあり、日本の医療が崩壊してきているいうものです。
以前に読んだ本に 「cost, access, quality. take any two 」 という言葉がありました。
医療において「安い医療費」 「いつでもどこででも医療を受けられる」 「医療の質」 の3つを追求するのは不可能です。このうちの2つを達成しましょう。 という意味です。
日本のシステムはどうでしょうか?
医療費削減が声高く叫ばれていますが、医療費の対GDP比は先進国最低なのは事実です。アメリカの歯科治療費は日本の3-10倍です。
誰もが保険証を持ってどこの病院も受診できます。外来3時間待ちが批判されることがありますが
イギリスではがん患者が専門医を受診するのに半年待ち、救急患者がストレッチャーの上で72時間またされる事実があるそうです。日本では絶対にありえません。
医療の質はどうなのでしょうか?患者さんから見れば、高い質の医療を受けたいと思うのは当然です。
誰もがもっと医師の説明を十分に受けたい、十分な看護を受けたいと思うのではないでしょうか。

保険医療制度という形でローコスト、フリーアクセスを遵守し、その中で一生懸命ハイクオリティを達成しようとしているのが現在の医療現場だと思います。
しかし、限界が近いというのが多くの人の意見です。
医療費削減を撤回することは厚生労働省(財務省?)には無いようです。フリーアクセスも大前提のようです。
そんな中で、質はどうなっていくのでしょうか?

混合診療(保険診療と保険外診療を併用)も議論になりますが、
予防医療を公的資金でカバーし、それ以上は一般診療にて個人のニーズに合ったクオリティの医療を行うのが理にかなっていると、僕個人は考えます。
歯周病管理、むし歯の管理は公的に全ての人に等しく行い、
その管理がうまくいかず歯を失った方に対する治療は、入れ歯にするのかインプラントにするのかを、
その患者さんの個人の希望に沿って一般診療で行う。
というのが最も理にかなっていると考えています。

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